歯が痛い・しみる~虫歯~

歯は生きている木と一緒

歯は削れば削るほど神経(歯髄)に近づいてきます。歯に栄養を届け、虫歯の進行を抑えるなどといった役割を持つ歯の神経。実は神経(歯髄)がなくなった歯は寿命が短くなってしまいます。
虫歯によって神経が冒されると抜髄治療(神経を抜く)が必要になります。神経を抜いた歯が治療後、数年間は持ったとしても、10年単位で考えれば、ほとんどのケースで歯根が割れたり、根の先に膿をもったりして長持ちしません。
やり直しや、再治療を繰り返すと歯の寿命は短くなります。1本の歯で3~4回の治療を繰り返すと抜歯となります。ですから歯はなるべく削らず、できる限り残し、持たせるようにする必要があります。

木を例にしてみると、細くても生きている木であれば折れにくいのに対して、枯れてしまった木はもろく折れやすくなっています。

  • 健康な木
  • 枯れた木

歯の木も同じことが言えます。

  • 健康な歯
  • 神経の処置をしている歯
  • 歯は生きている木と一緒
  • 歯は生きている木と一緒

神経がない歯は、栄養が届いていないので大変もろく、折れやすく(歯根破折)なってしまうのです。また痛みがなくなっているため、知らぬ間に虫歯がかなり進行してしまい、歯にダメージを与えてしまうというおそれもあります。

虫歯に冒された神経は除去しなければいけませんが、そうならないよう定期的なメインテナンスと、 自分に合った正しいセルフケアを習得し、歯を守っていくことが理想的です。

虫歯の進行段階

当院では、虫歯の進行段階に応じて次のような治療を行い、それ以上の進行を食い止めることに努めています。

C0 削らずに治る場合もある、ごく初期の虫歯
症状……歯の表面が溶け始めた状態です。溶け始めた部分だけ白っぽく濁って見えますが、見た目にはほとんど分かりません。痛みはまだありません。 C0 削らずに治る場合もある、ごく初期の虫歯
治療法……再石灰化を促すことで、歯を削ることなく進行を止められる可能性があります。当院では、再石灰化を促すための正しいブラッシング指導やフッ素塗布を行います。この段階で虫歯を発見するためにも、定期検診の受診を習慣づけましょう。
C1 痛みはなくても、徐々に進行中の虫歯
症状……歯の表面のエナメル質が溶け始めて、小さな穴が空いた状態です。この時点でも痛みはほとんどありませんが、穴の空いた部分が茶色く(黒く)変色して見えます。 C1 痛みはなくても、徐々に進行中の虫歯
治療法……虫歯になった部分を削って詰め物を入れる、シンプルな治療になります。
C2 冷たいものや甘いものがしみる段階
症状……エナメル質の内部の象牙質まで虫歯が進行した状態で、冷たいものや甘いものを食べるとしみます。エナメル質と違って象牙質はやわらかく、この段階から急速に虫歯が進行しますので、早急に受診しましょう。 C2 冷たいものや甘いものがしみる段階
治療法……虫歯になった部分を削って、詰め物や被せ物をします。虫歯の大きさによって、治療に要する日数が異なります。
C3 常に激しい痛みがある、つらい段階
症状……虫歯が象牙質の奥にある歯髄(俗に言う「歯の神経」)に達した状態です。熱いものを食べると強い刺激を感じたり、何もしなくても激しく痛んだりします。 C3 常に激しい痛みがある、つらい段階
治療法……ほとんどのケースで、根管治療が必要になります。根管治療では、虫歯に冒された歯髄を取り除いて内部を消毒し、薬剤を詰めて被せ物をします。大がかりな治療になるので、この段階まで進行する前にしっかり治療しましょう。
C4 歯冠がほとんど溶けてしまった、末期の状態
症状……歯冠部分がどんどん溶けて崩れ、歯の根だけが残った末期の虫歯です。神経まで冒されるといったん痛みを感じなくなりますが、そのままにしておくとさらに激しい痛みが生じることがあります。 C4 歯冠がほとんど溶けてしまった、末期の状態
治療法……残念ながら、ほとんどのケースで抜歯をしなければなりません。抜歯後は入れ歯やインプラント、ブリッジなど、失った歯の機能を取り戻す補綴(ほてつ)治療をします。

当院は、駒沢大学駅より徒歩2分のところにあります。世田谷区にお住まいの方、近郊にお勤めの方にも通院していただきやすい立地ですので、歯に少しでも違和感があれば、放置せずにご相談ください。

歯が「しみる」?知覚過敏を疑いましょう

歯が「しみる」?知覚過敏を疑いましょう

甘いものや冷たいものがしみるのは、虫歯ができたときだけではありません。「知覚過敏」の可能性もあります。知覚過敏とは、歯の表面のエナメル質が割れたり薄くなったりして象牙質がむき出しになり、神経に刺激が伝わりやすくなった状態で起こる症状です。噛みしめ、歯ぎしり、食いしばりなどのクセ、強いブラッシング、ストレスなどが原因と考えられています。

知覚過敏の治療では、原因を取り除くのと同時に歯の表面のコーティング剤を塗布する処置を行います。虫歯治療と同様、知覚過敏についても当院で対応いたしますので、まずはご相談ください。

予防に勝る治療はありません。正しい虫歯予防の知識を身につけたい方はこちら

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