口が臭くなるワケ

口が臭くなるワケ

口が臭くなるワケ

外国人から見た日本人のイメージの中に「口が臭い」が入っているのをご存知ですか?
「日本人は口が臭い」
本当か嘘か、日本在住の皆さんなら答えはご存知ですよね。
毎朝の満員電車の中、会社で同僚や上司との会話中、お店の店員さんとの会話中などで、 「この人の口臭いなぁ」と誰しもが1度は感じたことがあるはずです。

口臭の種類

ではなぜ口が臭くなるのでしょう?口臭の種類は大きく分けて2つあります。

外的口臭

外的口臭

にんにくやタバコなど臭いのきついものが原因

病的口臭

病的口臭

歯周病が原因。こちらがみなさんの経験した、あの卵が腐ったような生ゴミのようなイヤな臭いです。

口臭の種類

歯周病は初期の段階ではなかなか気付かないもの。自分で症状に気付いたときには、かなり進行した後のことが多いのです。別名「サイレントキラー」とも呼ばれています。

年をとると自然に歯がなくなると思っていませんか?

年をとると自然に歯がなくなると思っていませんか?

みなさんの周りの60歳以上の方たちを想像していください。入れ歯を使用している人が非常に多いと思います。実際の統計でも60代で約半分の人たちが入れ歯を使用していることが分かっています。

このことから、年をとれば自然と歯がなくなっていくのでは?と想像する方も多いと思いますが、これは間違いです。原因は歯を失う病気「虫歯」や「歯周病」にかかってしまったからで、加齢だけによるものではありません。
その証拠に若い方たちでも歯周病の方はたくさんいます。

歯周病予防は10代から

歯周病予防は10代から

「歯周病は」中高年の病気というイメージがありますが、平成23年の統計によると10代で60%、20代で70%、30代で80%くらいの方が歯周病と言われています。実は歯周病は若いうちから、あなたのお口の中でじわじわ進行していたのです。

10代といえば小学校高学年。ご家庭では親の手から離れ、大人が仕上げ磨きをするご家庭も少ないと思います。そうすると自分で磨いているだけでは不十分で、歯周病は少しずつ進行し始めます。歯周病の初期の症状は歯肉の腫れ、出血ですがこれを10代のお子さんが自分で気づくことは、ほぼ不可能です。

歯周病予防は10代から

親の言うことをあまり聞かなくなるこの年齢。ご家庭でセルフチェックするのには限界が・・・。
そんな時こそプロのチェックを頼ってください。ご家庭と診療所が一緒になってお子さんのお口を守りましょう。

では歯周病とはどんな病気なのでしょうか?予防できるものなのでしょうか?

歯周病とは

歯周病とは

日本人のほとんどの人がかかっているとお分かりいただいた歯周病。 ではどのような病気なのでしょうか?歯周病とは歯の周りの組織(歯肉=はぐき、歯槽骨=歯を支える骨)に起こる病気です。原因のほとんどが「歯周病菌」の感染によるものです。

歯周病とは歯周病とは

ほとんどのみなさんのお口の中には「歯周病菌」が存在します。そしてお口の中は高温多湿、定期的に餌となる食べ物もやってくる。まさに「菌にとっては」パラダイスなのです。「歯周病菌」は「嫌気性細菌」といって空気が嫌いな菌なので、みなさんのお口の中の空気がないところに住みかを探します。

お口の中で空気のないところはどこでしょう

お口の中で空気のないところはどこでしょう

歯は歯肉からニョキっと生えてきていますが、その歯と歯肉との境目には「歯肉溝」と言って健康な人でも1ミリ~2ミリほどの溝があります。1本の歯がお城だとしたらその周りにお堀があるイメージですね。
その「お堀」=「歯肉溝」の中は、空気がなく唾液の流れも受けにくいので「歯周病菌」にとっては最高の場所なのです。

お口の中で空気のないところはどこでしょう

最高の住みかを見つけた彼らはその後増殖して、細菌のマンション(細菌バイオフィルム)を建設していきます。この細菌バイオフィルムになってしまうとヌルヌルして簡単に剥がれにくくなります。お風呂場の壁やシンクの三角コーナー、排水口のヌルヌルと同じです。これらが水流だけで落ちないのと一緒で、バイオフィルムもブクブクうがいや、デンタルリンスだけでは取れません。歯ブラシで磨く必要があるのです。

細菌のマンション(細菌バイオフィルム)を壊すために

細菌のマンション(細菌バイオフィルム)を壊すために

歯と歯の間に位置する溝の中は歯ブラシだけでは難しくデンタルフロスが効果的。ちょっと使い方が難しいのですが、歯医者で歯科衛生士と一緒に練習すれば小学校低学年のお子さんでも使えるようになります。

細菌のマンション(細菌バイオフィルム)を壊すために

お堀(歯肉溝)の中に建設されたマンション(細菌バイオフィルム)の細菌たちは、このマンションに住むことで外敵(抗生物質や体に元々ある感染防御機構)から身を守っているのです。 歯周病は歯周病菌の感染症ですが、他の感染症と違ってお薬を飲んだだけでは治りません。これは感染症の中でも「バイオフィルム感染症」、マンション自体を壊さないといけません。

細菌のマンション(細菌バイオフィルム)を壊すために

【マンションを壊すこと=歯医者さんで受けているクリーニングや歯石取り】と呼ばれているアレです。微振動を感じる機械(超音波スケーラー)や耳かきのようなもの(手用スケーラー)でバイオフィルムを渡し、さらに次のマンションを立ちにくくするために歯や根っこの表面にある歯石を取っているのです。

細菌のマンション(細菌バイオフィルム)を壊すために

これらを定期的に行っていない人の口の中では、バイオフィルムのマンションがどんどん建設され、歯肉だけでなく歯を支えている歯槽骨を奪っていきます。土台の歯を失い、歯を支えきれなくなれば歯はどんどん揺れて、いずれは抜けてしまいます。

これが歯周病です。

歯周病の予防メインテナンスは歯科衛生士がサポートいたします。くわしくはこちらをご覧ください。

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